1月23日に開催された中央社会保険医療協議会(中医協)の総会で、「地域包括医療病棟」に関する入院料評価の見直しが議論されました。急性期病棟との併設有無や、救急・予定入院、手術の有無に応じて評価区分を設ける案が示され、医療現場の実態に応じた報酬設計の検討が進んでいます。
地域包括医療病棟の評価区分、3つの指標で検討
中医協では、地域包括医療病棟の入院料・評価体系について、よりきめ細かな区分を導入する案が出されています。具体的には、
- 急性期病棟と併設しているかどうか
- 救急での入院か、予定入院か
- 手術の有無
の3つの観点を基準にし、それぞれに応じて点数に差をつける方向で検討が進んでいます。こうした見直しは、包括点数が一律になっている現行制度が、実際の医療資源の投入量や病棟機能を正確に評価しづらいという課題に対応するものです。
この区分細分化により、高度な医療ニーズの患者と比較的安定した患者が混在する病棟でも、それぞれのケースに見合った報酬が算定される可能性が出てきました。評価の明確化は、病院経営面でも重要なテーマとされています。
施設基準の実態や在宅復帰支援の評価も
議論では、施設基準の見直しや運用面の実態も焦点になっています。たとえば、地域包括医療病棟の人員配置基準や在院日数、在宅復帰率などの目標値が、必ずしもすべての病院の実情に合致しないという声があり、これらの数値基準についても柔軟な対応が求められています。施設基準の緩和が進むことで、導入病棟数の拡大を期待する意見もありますが、病棟の機能や役割を損なわない範囲で見直しを行う必要が指摘されています。
また、急性期病棟との連携のほか、退院支援や在宅復帰支援機能の充実といった観点からの評価も重要視されています。地域包括医療病棟は単に入院治療を提供するだけでなく、地域医療全体の一翼を担い、在宅療養への移行や支援にも関与します。そのため、在宅復帰促進に資する活動が診療報酬に反映されるよう、評価項目の改善が期待されています。
医療現場の反応と今後の流れ
このような診療報酬に関する調整案に対しては、現場からも様々な意見が出ています。包括評価の適正化は医療提供体制の実情に即したものであるとの評価がある一方、制度の複雑化や運用負担の増大を懸念する声もあります。特に高齢患者が多い病棟では、在宅復帰支援や退院後の生活を視野に入れた支援の必要性が高く、評価体系の見直しによるインセンティブ設計が求められています。
今後は、中医協での詳細な審議を経て、答申や通知の形で改定案がまとめられる見込みです。診療報酬改定は医療機関の経営や医療提供体制に大きな影響を与えるため、関係者の注目が高まっています。






