在宅医療専門転職エージェントに聞く!在宅医療未経験でも転職可能、訪問診療求人の魅力
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現在、地域包括ケアシステムの充実を目指す日本の医療・介護業界で、地域医療の核となる在宅診療が注目されており、転職を希望する医師も増加しています。
在宅診療は、患者さんと密接に関わることで得られる充実感や、多職種との緻密な連携により地域とのつながりを感じられる魅力的な仕事です。また、訪問スケジュールの調整や訪問範囲など、柔軟な働き方ができるのも大きな特徴です。
本記事では、在宅医療初心者に向けて在宅診療の特徴やメリット・デメリットについて、在宅医療専門の転職エージェントにインタビューしました。
在宅診療業界への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
──医師の転職理由にはどのようなものが多いですか?
医師の転職理由は、「身体的な負担を減らしたい」「給料アップを図りたい」「開業医を目指したい」といったものが多いです。
身体的な負担を減らしたい
病院や診療所などで勤務していると、緊急手術や当直、オンコールなどの対応が求められ、なかなか心から休めることができません。加えて、人命に直接関わる仕事なため、他業種と比べて疲労がたまりやすい傾向にあります。
激務による体力・精神力の消耗から、転職を検討する医師が多いと考えられます。
参考:厚生労働省「医師の働き方改革について」
給料アップを図りたい
給料アップを目的とした転職もよくある理由の1つです。勤務する病院や診療所、施設によって医師の平均年収には大きな差があります。
次の表は2021(令和3)年に厚生労働省が行った実態調査の一部で、勤務地による平均年収の比較です。
勤務地 | 平均年収 |
一般病院(国立) | 1,323万円 |
一般病院(公立) | 1,472万円 |
一般病院(医療法人) | 1,506万円 |
一般診療所(個人) | 1,072万円 |
一般診療所(医療法人) | 1,078万円 |
参照:厚生労働省「第24回医療経済実態調査報告」「jobtag」
病院と診療所では、約500万円ほど年収差が生じることがわかります。
また、近年注目される在宅医療(訪問医)では、年収1,500~2,000万円の求人も珍しくありません。そのため、年収アップを目的に転職を考える人が増えている状況です。
開業医を目指したい
医師の中には、将来的に開業を目指す方も少なくありません。独立を目指す場合、大規模な大学病院などではなく、小規模な病院での経営や運営経験が重要です。
クリニックや非常勤での勤務を経て、経験を積んだ後、在宅医療クリニックを開業する医師も増えています。
開業予定の地域で病院や診療所などに転職し、地域医療とのつながりを築くというケースもあります。
在宅医療は、これから需要が高まる分野と考えられているため、在宅診療の経験やスキルは開業やキャリアアップに役立つはずです。
──在宅診療で医師が行う業務内容を教えてください。
在宅診療の医師は、患者さんの自宅や施設を定期的に訪問します。訪問スケジュールは曜日ごとに固定され、同じ患者さんを月2回(隔週)診察するケースが一般的です。一部のクリニックでは、自宅と施設の両方を1日で訪問するケースもあります。
──在宅診療の特徴はありますか?
在宅診療のやり方や診療方針は事業所により異なりますが、施設診療と自宅診療では患者さんにかける時間に違いがあります。
施設診療では患者数が多く短時間の診療となりがちですが、自宅診療では患者さん1人ひとりに割ける時間が多く、内容も濃密になることが多い傾向です。
また、終末期ケアの需要が高い施設では、必要なケアが多く負担になるケースもあります。
ほかにも、自宅を回る場合は、必然的に移動が多くなるため、忙しく感じる方も多いようです。
施設診療と自宅訪問の主な違いは下の表にようになります。
比較項目 | 施設診療 | 自宅診療 |
患者数 | 多い | 少ない |
診療時間 | 短い | 長い |
移動 | 少ない | 多い |
患者以外との関わり | 施設職員 | 家族やケアマネ |
──在宅医療で求められる医師の姿勢はありますか?
在宅医療では「治療」よりも患者さんに「寄り添う」ことが重視されます。
医療機関で治療に集中してきた医師が、この違いに適応することが課題となるケースもあるため、在宅診療をするにあたっては意識の転換が必要です。
また、ヘルパーやケアマネジャーなどの介護保険サービスとの連携も必要となるため、介護保険の知識を持つ必要もあるでしょう。
在宅医療ならではの対応や困りごとはありますか?
在宅診療では、患者宅の鍵を保管する場所や暗証番号を事前に共有し、医師が鍵を開けて自宅に入ることも珍しくありません。
また、家族の対応もさまざまで、積極的に関与する人もいれば、距離をと取る人もいるなど、多様な状況でも柔軟に対応できるコミュニケーションスキルが求められます。
介護保険サービスを併用している患者さんであれば、ケアマネジャーやヘルパーなどが間に入り、円滑に連携を図ってくれるでしょう。
さらに、移動の車で酔ってしまう医師も一定数います。乗り物酔いを起こしやすい方は乗り物酔いなどの準備や、座る位置を工夫するなどの対策が必要です。
──在宅医療で働くメリットとデメリットを教えてください。
常勤以外が担当という施設も増えています。
決まった時間での訪問がメインとなるため、残業が少なく、プライベートの時間がとりやすい職場といえるでしょう。しかし、病院などに比べて記録や指示書作成が多いと感じる方もいます。
また、介護保険サービスやリハビリ職との連携が増えるため、自身のスキルアップにもなりやすい環境です。さらに少人数制の事業所が多いため、風通しがいい職場が多いと言えます。
ただし、患者さんやそのご家族・介護職員などと接する機会が多いため、コミュニケーション力は不可欠です。コミュニケーションスキルについては、研修や先輩医師から学べるため、スキルアップができるはずです。
その分、年収が高いので、ライフプランを自由に設計できる点も魅力です。
メリット | デメリット |
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──研修体制は整っていますか?
在宅医療に初めて携わる場合、職場の研修体制が整っているかは気になるところだと思います。特に在宅医療未経験の方にとっては、在宅医療の手順やスキルを学べる環境が必要と感じるでしょう。
基本的に、業務の指導や患者さんの引き継ぎなど、必要な事項は教えてもらえる環境があります。なかでも、広く事業展開している法人や事業所では、研修担当者を配置し、充実した研修体制を整備して職員の質向上を目指しているため、満足のいく研修が受けられるでしょう。
事業所によって内容は異なるため、面接などの際に、受けたい内容や研修の実施頻度を確認しておくことをおすすめします。
──必要なスキルはありますか?
在宅医療では、医療スキル以上にコミュニケーション力が必要です。適切な医療を提供するためには、患者さんの生活環境や家族構成、希望する医療内容を深く理解し、患者さんやご家族との信頼関係の構築が欠かせません。
また、訪問先での医療ケアは多職種連携が基本となるため、看護師やケアマネジャー、介護職員などとの連携も重要になります。
コミュニケーションが苦手な場合は、先輩医師からの指導や教育を得て、スキルアップしていきましょう。
──在宅医療未経験でも働けますか?
多くの在宅医療の職場では、在宅医療未経験者でも働けるよう、サポート体制が整えられています。ただし、未経験であっても最低限の医療スキルや柔軟な対応力は必要です。
在宅医療は、患者宅で診療を行うため機材や設備がない場面も多く、その限られた環境の中で適切に判断しなければなりません。
また、未経験者にとって特に重要なのが「現場での慣れ」です。患者さんの生活や家族の思いに直接触れる場面が多く、これらに適切に対応するためには、経験が必要になります。
転職先が未経験者に対するフォローや研修などを、どの程度準備しているか確認しておくことで、きっと不安が解消できるはずです。
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