誤嚥性肺炎 マネジメント編
- #疾患別

高齢化がますます進み、誤嚥性肺炎についての現場での悩みはつきません。
誤嚥性肺炎について、歴史から現場でのマネジメントまで解説いたします。(こちらは「マネジメント」編です)
※こちらの記事は在宅医療従事者のための動画プラットフォーム「peer study 在宅医療カレッジ」のプレミアムセミナーの内容の一部を公開したものです。
講師
医療法人愛仁会 明石医療センター
官澤 洋平
チャプター
- 誤嚥性肺炎「の」リスク?「が」リスク?
- 原因となる薬剤
- 嚥下機能の評価
- 嚥下機能障害のスクリーニング
- ポジショニング
- 認知症とせん妄
- 栄養
- リハビリテーション
- 倫理
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誤嚥性肺炎「の」リスク?「が」リスク?
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こちらは私も執筆に加わりました『誤嚥性肺炎 ただいま回診中!』(中外医学社)の中から森川先生が推奨しているABCDEアプローチに自分の経験も加えてお話しさせていただきます。
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Acute problem(急性疾患の治療)
おおまかには「誤嚥性肺炎のレビュー」でお話しいたしましたのでそれに加えてより大切な点についてお話ししていきます。
「リスク」というものを考えた時に、「誤嚥性肺炎のリスク」なのか「誤嚥性肺炎がリスク」なのか、このような視点で考えてみてはいかがでしょうか。
例えば「心不全」と「誤嚥・誤嚥性肺炎」があったときにそれぞれがそれぞれのリスクになり得ます。どちらが先かわからないこともあります。
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「誤嚥性肺炎」と聞いたときに、まずは「本当に誤嚥性肺炎で合っているのか?」を考え、発熱や呼吸不全を来す他の疾患を鑑別することを忘れないようにしましょう。
誤嚥性肺炎の上流疾患がないか、結果としての誤嚥性肺炎ではないか、ということは改めて立ち止まって考えてみましょう。
そして相互にリスクになる併存疾患がないかを考えます。どちらもしっかりとした治療が必要になるので総合力が問われるものになります。
また誤嚥性肺炎の治療をしていると上手くいかない時もあります。このような時は頭の中でこのようなことを考えます。
「他の熱源ではないか」「非感染性の肺異常陰影ではないか」「誤嚥性肺炎が治りにくい要素(肺化膿症、閉塞病変)がないか」です。このような3つのステップで考えると全体像がすっきりしやすくなります。