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厚生労働省は、医療事故防止と医療安全体制の強化を目的に、2026年4月から医療安全管理者の配置を義務化する方針を示しました。病院や一部の診療所などを対象に、医療安全の責任体制を明確化する制度改正が進められます。
医療安全管理者の配置を制度上で明確化
厚生労働省は、1月19日の社会保障審議会・医療部会において、全ての病院および入院・入所施設を有する診療所・助産所に対し、医療安全管理者の配置を求める方針を示しました。
これは、「医療事故調査制度等の医療安全に係る検討会」での議論や報告書を踏まえたもので、医療安全に責任を持つ役割を医療法の枠組みの中で明確にする狙いがあります。
医療安全管理者は、医療安全管理委員会などと連携しながら、医療機関全体の安全対策を統括する存在として位置付けられます。
資格要件は設けず、医療機関の実情に応じた配置を想定
今回の制度改正では、医療安全管理者について、医療資格の保有や特定研修の修了といった要件は求められません。
医療機関の規模や機能に応じて、適切な人材を柔軟に配置できるよう配慮されています。
改正の概要は以下の通りです。
(1)全ての病院及び入院・入所施設を有する診療所・助産所に医療安全管理者の配置を求めることとする。
(2)全ての病院・診療所・助産所の管理者に、医療安全の取組に関する記録の整備を求めることとする。
(3)全ての病院及び一定件数の手術や分娩を実施している入院・入所施設を有する診療所・助産所の管理者は、医療事故調査制度に携わる者に研修を受講させるものとする。
参照:医療事故調査制度等の医療安全に係る検討会 報告書(概要)
また、全ての病院・診療所・助産所の管理者には、医療安全に関する取り組みを記録として整備することも新たに求められます。医療安全対策を組織的に継続・改善していくための基盤づくりが目的とされています。
今後の対応
医療安全管理者の配置義務化と医療安全に関する記録整備は、2026年4月1日から施行される予定です。
一方、医療事故調査制度に関わる職員への研修受講義務については、準備期間を設けたうえで2029年4月1日施行とされています。
今後、対象となる医療機関では、院内体制や役割分担の見直しを含め、早期の対応が求められることになりそうです。








