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社会保障審議会・医療部会は2026年1月19日、医師偏在対策の強化に向けた新たな制度設計を了承しました。
これにより、2026年4月から「外来医師過多区域」および「重点医師偏在対策支援区域」が新設され、地域ごとの医師配置の是正に向けた取り組みが本格化します。
外来医師過多区域では地域で不足する医療機能の提供を要請
新制度では、外来医師が過度に集中している5都府県9医療圏を「外来医師過多区域」として指定します。
当該区域内の新規開業希望者には、地域医療に必要とされる機能を担うことが求められます。主な要請内容は以下の通りです。
- 夜間や休日等における地域の初期救急医療の提供
- 在宅医療の提供(提供が不足している地域がある場合)
- 学校医・予防接種等の公衆衛生に係る医療
- 医師不足地域での医療の提供 等
一方、正当な理由なく要請に応じない場合には、次のような対応が想定されています。
- 保健医療機関の指定期間の短縮
- 医療機関名の公表
- 保健所等による確認
- 診療報酬上の対応
- 補助金の不交付
医師不足地域には重点的な支援策を実施
一方、医師の確保が課題となっている地域については「重点医師偏在対策支援区域」として位置づけ(45都道府県109医療圏が候補区域)、「医師偏在是正プラン」を策定し重点的に支援を行う方針です。
現時点での主な支援内容は以下の通りです。
- 当該区域で承継・開業する診療所の施設整備、設備整備、一定期間の地域への定着に対する支援(緊急的に先行して実施)
- 当該区域における一定の医療機関に対する派遣される医師及び従事する医師への手当増額の支援
- 当該区域内の一定の医療機関に対する土日の代替医師確保等の医師の勤務・生活環境改善の支援、当該区域内の医療機関に医師を派遣する派遣元医療機関に対する支援
在宅医療への影響も注目
今回の医師偏在対策では、外来医師が集中する地域に対し、夜間・休日対応や在宅医療など、地域医療を支える役割が求められます。
この仕組みにより、外来中心だった医師が在宅医療に関与するきっかけとなる可能性があります。
また、医師不足地域を対象とした重点医師偏在対策支援区域では、医師確保を後押しする支援策が講じられるため、在宅医療を含む地域医療体制の強化につながることが期待されます。
今後、厚生労働省は省令や通知の整備を進め、2026年4月の制度施行に向けた準備を本格化させる見通しです。








