クリニック開業にコンサルタントは必要?メリットデメリットや選び方を解説!
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これからクリニックの開業を控える医師のなかには、開業時のコンサルの必要性について疑問を感じている方がいるのではないでしょうか。
クリニックに関連するコンサルには多くの種類があり、選ぶ基準がわからない方もいるでしょう。
本記事では、クリニック開業時のコンサルのメリット・デメリットや選ぶときのポイントについて解説します。
クリニック開業時のコンサルは必要?
クリニック開業時のコンサルは、ほとんどの医師にとって必要です。コンサルを契約すると、開業物件や医療機器の選定、その他の事務処理などを委託できるようになり、時間が短縮できるようになります。
また、専門家の意見を聞きながら開業を進めることで、自院の方向性に合った選択がしやすくなるため、失敗する確率が減るでしょう。
「開業を確実に成功させたい」「専門家の意見を聞きながら効率的に開業準備を進めたい」
このような方は開業時にコンサルを受けることをおすすめします。
クリニック開業のコンサルでは何をする?
コンサルとは、顧客の課題を解決するための方策を提供する専門家です。クリニックが関わるコンサルは、大きく分けて「開業支援コンサルタント」と「経営コンサルタント」の2種類に分かれます。
開業支援コンサルタントとは、開業日を迎えるまでに開業に必要な物件や医療機器、手続きなどのアドバイスをする専門家です。
経営コンサルタントとは、クリニックを開業したあとの経営を安定化させるための集患や増患対策をアドバイスする専門家を指します。
多くの医師の場合、クリニック開業に関する知識がない方が多いため、クリニック開業時には開業支援コンサルタントを利用するケースが多いでしょう。
クリニック開業に関するコンサルタントの種類
クリニック開業に関するコンサルタントの種類はおもに以下の5つに分かれます。クリニックを開業する際は、必要に応じてコンサルを利用しましょう。
開業専門コンサルタント
開業専門コンサルタントでは、クリニック開業に関わる全般をアドバイスします。たとえば、開業場所やクリニックの内装、開業申請や医療機器の選定など、開業に必要な業務のサポートをします。
コンサルタントによっては、クリニックの人材募集や育成などについてもアドバイスしてくれるでしょう。
医療機器・医薬品系コンサルタント
医療機器・医薬品系コンサルタントは、医療機器や医薬品を選定するときのアドバイスをします。
自院の診療科・治療方針を踏まえ、必要な機器や薬の情報共有をしたり、各メーカーから見積もりをとったりといったサポートもします。
建設会社系コンサルタント
建設会社系コンサルタントは、クリニック外装や内装の設計に携わる専門家です。クリニックに必要な医療機器や設備を踏まえ、適切な施設を建設するためのアドバイスをします。
また、クリニック側の細かい内装の要望を汲み取り、施設の特徴にあったレイアウトの提案もしてくれます。
調剤薬局系コンサルタント
調剤薬局系コンサルタントは、自社の店舗数拡大を目的とするものです。クリニックの集患・増患が調剤薬局側の利益にも関係するため、開業後も手厚いサポートが受けやすくなります。
調剤薬局チェーンとの提携を検討している場合は、利用することをおすすめします。
会計事務所系コンサルタント
会計事務所系のコンサルタントは、開業後の労務・税務・法務上の処理に関するアドバイスをする専門家です。
顧問先が医療機関になっている事務所が多く、専門性の高い情報が得られます。一方で、集患・増患に関する広告・宣伝についてはサポートが受けられないことが多いため、依頼前に対応範囲を確認しておきましょう。
クリニック開業に関するコンサルのメリット・デメリット
クリニック開業時にコンサルの利用を検討する方は、以下のメリット・デメリットを踏まえたうえで判断してください。
クリニック開業時にコンサルを利用するメリット
クリニック開業時にコンサルを利用するメリットは以下のとおりです。
本来の業務に専念できる
クリニック開業時に必要な開業場所や医療機器の選定、各メーカーとのやり取りなどをコンサルに委託することで、医師としての本来の業務に専念しやすくなります。
コンサルによっては、クリニックのマーケティング戦略やスタッフの採用などの業務もサポートしてくれるため、多くの時間が捻出しやすくなるでしょう。
開業後のサポートが受けられる
コンサルによっては、開業前の支援だけでなく、開業後のサポートも対応してくれることがあります。
開業後は、診療や患者さんへの対応などで慣れないことが多くあるため、コンサルによるサポート体制があると心強いといえます。
クリニック開業時にコンサルを利用するデメリット
クリニック開業時にコンサルを利用するデメリットは以下のとおりです。
コンサル費用が発生する
有料コンサルの場合、業者によってはコンサル費用が高額になり、大きな出費になる場合があります。
初期投資を抑えたい方は、開業予算を踏まえ、自院にとって必要なサポートかどうかを慎重に見極めることが重要です。
相性が合わない場合がある
コンサルタントと相性が合わず、求める情報が得られないことから、費用対効果が見合わないケースがあります。
契約する前に、担当コンサルタントと面談を実施し、意思疎通がしやすいかを判断しておきましょう。
開業コンサルを選ぶときのポイント
開業コンサルを選ぶときには、以下のポイントを把握したうえで選定しましょう。
経験や実績が豊富か
開業コンサルタントを選ぶ際には、ホームページを参照し、開業支援に関する実績を確認してください。
開業支援したクリニックの数やサポート事例、利用者の声などの情報を確認しましょう。また、会社の規模や存続年数、自院の診療科に関する知見の有無についてもチェックが必要です。
サポートが手厚いか
開業コンサルタントのサポート内容について、確認をしておくことが重要です。
開業前における事業計画の策定だけでなく、経理や労務管理、集患や増患施策のアドバイスまで対応しているかを確認しておきましょう。
開業後もサポートしてくれるか
開業前だけでなく、開業後のサポート体制もコンサル費用に含まれているかを確認しておくことが大切です。
とくに、開業後のマーケティング施策によって、売上や利益が変動するケースがあります。経営が軌道に乗ったあとの規模拡大を含め、継続的にサポートが受けられるかを確認しておきましょう。
在宅医療をするなら専門のコンサルタントへ相談を
これから在宅医療クリニックの開業を検討する医師のなかには、クリニックとしての方向性やビジョンの立案に不安を感じている方がいるかもしれません。
micsの在宅医療専門のコンサルティングでは、在宅医療クリニックの実務経験を持つメンバーが経営・運営の効率化や安定化を支援します。
在宅医療クリニックの新規開業だけでなく、分院開設や運営支援、事業承継やM&A支援といった範囲まで幅広くサポートします。
これから在宅医療に関する事業の展開を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
クリニック開業時のコンサルは、クリニック開業時に必要な開業場所や医療機器の選定、各メーカーとのやり取りや事務処理などを代行してくれます。
そのため、本来やるべき業務に専念しやすくなります。また、開業に関する専門的なアドバイスが受けられるため、開業をスムーズに進めることが可能です。
クリニック開業時のコンサルを選ぶ際は、経験や実績の豊富さや、サポート体制などを確認したうえで選定しましょう。