訪問診療開業の手続きや準備、流れとは?【開業6か月前~開業】編
- #開業
「訪問診療で新規開業するにあたり、必要な手続きなどがわからない」
このようにお困りの方がいるのではないでしょうか。
訪問診療のクリニックを開業するためには、さまざま準備が必要です。
本記事では、開業までのスケジュールに沿って、必要な手続きや準備すべきものを解説します。
こちらの記事は
訪問診療クリニック開業のポイントとは?必要な手続きや準備すべきものを解説【開業10~7か月前】編 の続編です。
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訪問診療で新規開業するまでのスケジュール
訪問診療で新規開業する際は、全体のスケジュールを把握する必要があります。
開業10ヵ月前からの全体の流れは以下の通りです。
以降より、開業スケジュールに沿って、開業6か月前からの必要な手続きや準備すべきものなどを解説していきます。
開業6~5か月前までにやること
訪問診療のクリニック開業にあたり、開業6〜5ヶ月前にやることは以下の通りです。
- クリニックの設計・施工業者を選定する
- スタッフの採用条件を検討する
- 物件の契約・融資を申し込む
契約関係が多くなる時期には、提出すべき資料などが多くあります。漏れがあると、契約に支障が出る可能性があるため、しっかり準備しておきましょう。
クリニックの設計・施工業者を選定する
内装にこだわる場合は、医療機関の内装に精通した業者を選定しましょう。外来診療をほとんどやらない、あるいは訪問診療に特化したクリニックであれば、必要最低限の内装・坪数で問題ありません。
業者によっては見積金額が異なる場合があるため、相見積を取り、費用を抑える工夫をしておくと良いでしょう。
スタッフの採用条件を検討する
訪問診療クリニックのスタッフを採用するために、以下の観点で採用条件を検討しておきましょう。
- スタッフの仕事内容
- 人員体制
- 職種や勤務形態別の給与
受付や外来診療時、訪問診療時の業務内容を明確にしておきましょう。また、それぞれの業務に何名ずつの人員を割り当てるか、決めておくことをおすすめします。
職種・業務形態(常勤・非常勤)ごとで、明確な給与を設定しておくことも大切です。
物件の契約・融資を申し込む
物件の契約に関しては、以下の点に注意しておきましょう。
- 看板設置場所
- 天井高は足りているか
- 電気容量は問題ないか
- 室外機の場所は決まっているか
- 耐震・大規模修繕計画の内容
- 医療機器や家具などの搬入経路
- 耐荷重は問題ないか
物件の契約を済ませ、融資を申し込む際は、以下を準備しておきましょう。
- 物件資料
- 各種見積書(医療機器・内装など)
- 履歴事項全部証明書
- 事業計画書
- 借入申込書
- 診療圏調査資料
漏れがあると、審査結果に影響が出るため、事前準備をしっかりしておきましょう。
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開業4~2か月前までにやること
訪問診療のクリニック開業にあたり、開業4〜2ヶ月前にやることは以下の通りです。
- 内装工事を始める
- 導入する医療機器・必要物品を確定する
- ホームページなどを制作する
- スタッフの募集を開始する
- 税理士・社会保険労務士と契約する
- 警備会社と契約する
複数の業者とやり取りをすることになるため、予定がバッティングしないよう、計画的に行動していきましょう。
内装工事を始める
工事着工から着手金の支払いがスタートします。作業が工程表通りに進んでいるかを確認しておきましょう。
なるべく現場に足を運び、変更したい点があれば早い段階で工事業者に伝えておくことをおすすめします。場合によっては、無償で対応してもらえることがあるからです。
導入する医療機器・必要物品を確定する
事前に必要物品として確認していた医療機器・備品などを発注しておきましょう。特に医療機器の場合、時期によっては、納期が数ヶ月程度かかる場合があります。
開業のタイミングで機器が間に合うよう、開業4〜2ヶ月前には発注しておきましょう。打ち合わせのタイミングで、事前に納期を各メーカーに確認しておくことが大切です。
ホームページなどを制作する
広告・マーケティング活動の一環で、ホームページのティザーサイトを制作しておくことが大切です。
ティザーサイトとは、予告サイトを指します。
開業前に制作することで、地域の住民や地域の連携施設に開業のアナウンスが効果的にできます。活用することで、集患効果が期待できるでしょう。
スタッフの募集を開始する
事前に決めておいたスタッフの採用条件をもとに、無料でオープニングスタッフの募集を行いましょう。
もし、なかなか人が集まらない場合は、有料求人を活用することをおすすめします。有料求人の場合、人材紹介会社経由で要件に合った人材を紹介してもらえる可能性があります。
一方で、スタッフの年収の20〜30%程度の費用が発生する可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
税理士・社会保険労務士と契約する
税務申告のミスを防止したり、各種届けを提出したりする際にサポートしてくれます。また、社会保険の手続きやスタッフとのトラブルの仲裁などでも対応してくれるため、契約しておくと安心です。
警備会社と契約する
院内のセキュリティを守るために、警備会社と契約しておくことが大切です。クリニックとの契約実績が多い警備会社と契約することをおすすめします。
開業1か月前にやること
訪問診療のクリニック開業にあたり、開業1ヶ月前にやることは以下の通りです。
- 保健所・厚生局にて各種申請・届出を行う
- 医師会に加入する
- クリニックを広告する
- 医療機器・その他物品を搬入する
- スタッフの研修・リハーサルを行う
- 開業する
各種手続きを行いながら、スムーズな開業ができるよう、入念なリハーサルを行うことが大切です。
保健所・厚生局にて各種申請・届出を行う
保健所に対して、開業する前に開業許可申請を提出しなければなりません。また、開業後、10日以内に開設届を提出する必要があります。
厚生局に対しては、保険医療機関指定申請を行う必要があります。提出期限は厚生局によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
医師会に加入する
医師会に入る場合は、入会金を支払いましょう。入会金は約300万円であり、別途年会費も発生します。
一方で、医療賠償責任保険制度や医師年金制度の利用、クリニックの宣伝や医療関連情報の入手につながるメリットがあります。
メリット・デメリットを踏まえ、医師会への加入を検討しましょう。
クリニックを広告する
クリニックを広告するために、看板の設置やチラシなどのポスティング、ホームページのサイト公開などを進めましょう。
それぞれの広告において、診療時間や電話番号、住所などに漏れがないか確認してください。また、必要に応じてSNSやGoogleマイビジネスに登録しておくことをおすすめします。
医療機器・その他物品を搬入する
メーカー担当者と連携し、段取り良く機器・物品を搬入していきましょう。トラブルを防ぐために、機器・物品ごとの搬入スケジュールをまとめておくことをおすすめします。
スタッフの研修・リハーサルを行う
外来診療や訪問診療を含む1日の流れを、シミュレーションしておくことが大切です。患者さんへの対応や、医療機器・電子カルテ・レセコンの使い方を一通り学んでおきましょう。
開業する
開業してから1ヶ月程度は、慌ただしい日々を過ごすことになるでしょう。患者さんへの貢献を第一に考え、少しずつ訪問診療の業務に慣れていくことが大切です。
クリニックを運営していく中では、患者さんやスタッフの意見に耳を傾け、より良いクリニック作りを目指すことが求められます。
まとめ
訪問診療で新規開業する際に大切なことは、全体のスケジュールを組み立て、計画通り着実に進行していくことです。
開業コンセプトや開業場所の選定などを行いながら、各種手続きをいつまでに終わらせるべきかを常に把握し、準備を進めましょう。
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