DX

電子カルテを乗り換えるタイミングとは?移行の流れや費用も解説

  • #運営
  • #DX
電子カルテを乗り換えるタイミングとは?移行の流れや費用も解説

電子カルテを乗り換えるタイミングを探してはいるものの、いつ頃どのように移行したらよいかわからない方もいるのではないでしょうか。

本記事では、電子カルテを乗り換えるタイミングや費用、事前に知っておくべき注意点について解説します。
診療に支障が出ないよう、自院にとって適切なタイミングを選び、スムーズに電子カルテを乗り換えましょう。

>>【homis導入事例】他社カルテからhomisへ切り替えた医療法人おひさま会 山口高秀理事長へのインタビューはこちら
>>【homis導入事例】他社カルテからhomisへ切り替えた医療法人社団明照会 専務理事 小倉孝雄様へのインタビューはこちら

電子カルテ乗り換えのタイミング

日経メディカルがおこなった開業医を対象に実施したアンケートによると、結果は以下のとおりです。
■電子カルテ切り替えのタイミング
オンプレミス型の電子カルテの場合、5年前後の保守契約をメーカーと結ぶケースが多いです。
そのため、契約5年後の更新タイミングに合わせて電子カルテを乗り換えるケースがあります。

これ以外にも、他社の電子カルテに魅力を感じたタイミングやレセコンのリニューアルに合わせて電子カルテを更新しているケースもあるでしょう。

電子カルテ乗り換えの理由

日経メディカルがおこなった開業医を対象に実施したアンケートによると、結果は以下のとおりです。

■電子カルテを切り替えた理由(自由記載を系統別に分類)
引用:日経メディカル「第8回 先生が電子カルテを切り替えた理由」

それぞれの理由について詳しく解説していきます。

機能不足・不満

たとえば、開院当初は外来診療しかしておらず、オンプレミス型の電子カルテを導入していたものの、訪問診療を展開し始めた場合、機能が不足するケースがあります。

そのため、訪問診療時に患者さんのご自宅でもカルテ情報が簡便に閲覧できるよう、クラウド型の電子カルテに切り替える方もいます。

クリニックの運用上、不足している機能がある場合は、電子カルテを乗り換える必要があるでしょう。

サポート切れ

たとえば、既存の電子カルテ端末のOSが古く、サポート対象外になることで電子カルテを乗り換えるケースがあります。
この場合、既存の電子カルテメーカーの後継製品がすでにリリースされている場合もあるため、乗り換える場合もあるでしょう。

ランニングコストへの不満

たとえば、オンプレミス型の場合、クラウド型よりも比較的ランニングコストが高い傾向があります。

日経メディカルがおこなった開業医を対象に実施したアンケートによると、月にかかるランニングコストはクラウド型の方が安価である傾向がわかります。
オンプレミス型よりも安価であることから、コスト観点で切り換えを検討される方が多いです。

引用:日経メディカル「第20回【医師390人に聞いた】電子カルテ導入に伴うイニシャルコスト、ランニングコスト」

不具合・トラブルの多さ

「カルテが閲覧できない」「パソコンがつながらない」「レセコンとうまく連携できない」このような不具合が続き、運用に支障が出ることが多いと、電子カルテの乗り換えを検討する方がいます。

また、不具合発生時のアフターサポートが迅速に対応してもらえないことで不満を持つユーザーもいるでしょう。

電子カルテを乗り換える際は、検討しているメーカーの製品・ユーザーサポートの口コミを確認したり、実際に導入しているクリニックの先生にトラブルの有無などを聞いたりすることが大切です。

電子カルテを乗り換える際の費用

オンプレミス型の電子カルテへ乗り換える場合、300〜500万円程度の費用がかかるとされています。

一方で、クラウド型の電子カルテへ乗り換える場合は院内にサーバーを設置する必要がないため、オンプレミス型より安価で費用は20万〜150万程度で導入できるでしょう。

一方で、既存カルテから新しいカルテへの処方箋情報などのデータ移行については別途費用がかかるため確認が必要です。

>>初期導入費用を抑えるなら訪問診療向け電子カルテ「homis」くわしくはこちら

電子カルテを乗り換える際の流れ

電子カルテを乗り換える際のおもな流れは以下のとおりです。

  1. 電子カルテの選定
  2. データの移行
  3. テスト運用
  4. 運用スタート



電子カルテの選定を終えたら、旧データを移行先のフォーマットに変換する、もしくは汎用ファイルに変換して移行する必要があります。
データ移行が難しい場合は、旧電子カルテシステムと新電子カルテシステムを併用することも可能です。

データ移行が終わったら、本稼働の前にテスト運用をおこない、電子カルテを使って診療してみましょう。
問題がなければ本稼働をおこない、電子カルテを使用してください。

電子カルテを乗り換える際の注意点

電子カルテへ乗り換える際は、以下の点に注意しましょう。

  • データの移行が問題ないかを確認する
  • 既存の部門システムと連携できるかを確認する
  • サポート体制を確認する
  • 電子カルテの契約期間を確認する    


上記のいずれかに問題が発生すると稼働がスムーズにおこなえず、診療に支障が出る可能性があるため、しっかり確認しておきましょう。

データの移行に問題がないかを確認する

旧データを新しい電子カルテに移行できるかを確認しましょう。電子カルテメーカーによって、データ移行をスムーズにおこなえるパターンと、対応できないパターンがあります。

データ移行が難しい場合は旧データを汎用ファイルに変換するなどの対応が必要になります。

既存の部門システムと連携できるかを確認する

既存の医事会計システムや検査システム、画像管理システムなどと連携ができるかを確認しておきましょう。
いずれの部門システムとも問題なく連携ができれば、訪問先でスムーズな診療ができます。

サポート体制を確認する

電子カルテを導入後、サポート体制として以下の要素が含まれているかを確認しておきましょう。

  • 導入後の設定対応
  • スタッフへの研修
  • 遠隔操作による対応
  • 問い合わせに対する対応
  • トラブル発生時の対応


メーカーによっては、有償対応でのみ引き受けるケースがあるため、電子カルテを乗り換える前にサポート範囲を把握しておくことが大切です。

電子カルテの契約期間を確認する

既存の電子カルテの契約期間中に他社の電子カルテへ乗り換えると、違約金を支払う必要が出てくるケースがあります。
余計なコストがかからないようにするためにも、電子カルテを乗り換える際は契約中の電子カルテメーカーとの契約期間を確認してください。

紙カルテから電子カルテへ移行に関するよくある質問

電子カルテを乗り換える際は、さまざまな疑問が浮かぶ方も多いでしょう。そこでよくある質問を以下のとおりまとめました。

  • Q

    電子カルテを乗り換える際の適切なタイミングは?

    A

    なるべく患者さんが落ち着いている閑散期で、かつ月初めに乗り換えることをおすすめします。 乗り換える際は、既存の電子カルテメーカーや院内関係者に移行日をもれなく報告し、計画的に実行しましょう。

  • Q

    電子カルテを乗り換える際に院内スタッフ向けで研修してもらえますか?

    A

    問題なく対応してもらえますが、メーカーのサポート内容によって、有償か無償かが異なるケースがあります。 院内スタッフ向けで研修を実施してほしい場合は、電子カルテメーカーへサポート内容を確認しておきましょう。

  • Q

    新旧両方の電子カルテを併用できますか?

    A

    可能です。電子カルテメーカーによって、使い勝手が異なる可能性があるため、新しい電子カルテに慣れるまでは旧電子カルテと併用して運用しましょう。 慣れてきたら、徐々に新しい電子カルテをメインに運用していくことをおすすめします。

電子カルテを乗り換える際は、事前に院内関係者に情報共有し、計画的に実行することが大切です。

まとめ

もし、既存の電子カルテの機能が不足していたり、サポート切れのタイミングがあったりする場合は、電子カルテの乗り換えを検討することをおすすめします。

電子カルテを乗り換える際は、データ移行が問題なく実行できるかを確認し、院内スタッフと連携をとりながら計画的に進めることが大切です。

患者さんのためによりよいサービスが提供できるよう、スムーズに電子カルテを乗り換え、診療をおこなっていきましょう。


訪問診療の電子カルテなら多職種で使いやすい「homis」がおすすめ

在宅医療向けクラウド型電子カルテ homis を詳しく見てみる

訪問診療クリニック向けの電子カルテをお探しの方、
「機能、料金、評判…結局何を決め手にしたらいいの?」とお悩みではないでしょうか。

電子カルテ選定には「運営会社」選びが重要です

訪問診療クリニック向けの電子カルテ「homis」の運営会社であるメディカルインフォマティクスは在宅医療機関の経営支援に特化したコンサルティング会社です。

電子カルテを中心に在宅医療にかかわるレセプト代行、事務代行、開業・承継支援、経営コンサルティング、訪問診療専門医師紹介業など総合的なサービスを提供し、在宅医療機関の経営をトータルでサポートできる点が特徴です。

電子カルテの導入だけでは解決できない課題も支援することが可能です。
理想の医療、効率的なクリニック運営を実現するために電子カルテの運営会社選びは非常に重要となります。

「homis」は在宅医療専門医が開発協力した「今一番新しいカルテ」

「homis」は在宅医療専門医協力のもと、AIを搭載した新世代のクラウド型電子カルテとして生まれ変わりました。3つの新機能によってより効率的に、より安全安心にご利用いただけます。

AIが手間のかかる書類作成をサポート
AIがhomis内に蓄積された大量の診療情報を自動的に解析し、主治医意見書などを自動作成します。
これにより、医師の業務負担を大幅に削減します。

オーダリングチェック機能で安全安心
オーダリングの指示入力を行う際、薬の誤投与や病名の漏れなどを防止します。患者さんの治療に関わるオーダーが入力されるたびに、システムが自動的に検証し、ポテンシャルエラーを警告。医療ミスを未然に防ぎ、安全で確実なケアを実現します。

タイムライン機能で「誰が・何をしたか」が一目瞭然
医師だけでなく看護師や相談員など、チーム医療に関わるスタッフが行ったアクションがすべて時系列で可視化されます。患者さんの治療過程を即座に追跡、把握できるようになるため、より迅速で的確なケアを実施できるようになります。

>「homis」の詳しい機能はこちら

開業や分院展開をご検討中のお客様には無料で訪問診療に特化した診療圏調査も行っております。
まずは無料説明会をお申込みください。

関連記事

  • 訪問診療向け電子カルテの導入費用の相場は?運用コストなども解説
    • 開業・運営に役立つ
    • DX

    訪問診療向け電子カルテの導入費用の相場は?運用コストなども解説

  • 訪問診療で開業や運営に活用できる補助金・助成金を解説します
    • 開業・運営に役立つ
    • 制度

    訪問診療で開業や運営に活用できる補助金・助成金を解説します

  • 訪問診療医がおさえておくべきカルテの書き方  概要編|医療法人おひさま会|荒 隆紀 先生
    • 在宅医療を学ぶ
    • 特集

    訪問診療医がおさえておくべきカルテの書き方 概要編|医療法人おひさま会|荒 隆紀 先生

  • 在宅医療機関の医療DXとは?事例やメリット、DXのポイントも紹介
    • 開業・運営に役立つ
    • DX

    在宅医療機関の医療DXとは?事例やメリット、DXのポイントも紹介

この記事を書いた人

ゆし

医療ライター。医療機器メーカー(東証プライム市場上場)の営業職に約10年間従事。クリニック開業サポート・医院継承サポート実績あり。日々、多くの医師やコメディカルと関わり合いながら、医療ライターとして多くの医療記事を執筆している。

おすすめ記事

  • 【後編】看取りのいろは~在宅医療での看取り・死亡診断を多職種で振り返る~|医療法人おひさま会|荒 隆紀先生

    在宅医療を学ぶ

    【後編】看取りのいろは~在宅医療での看取り・死亡診断を多職種で振り返る~|医療法人おひさま会|荒 隆紀先生
  • 地域包括ケア×まちづくり|震災にそなえた地域づくり

    在宅医療を学ぶ

    地域包括ケア×まちづくり|震災にそなえた地域づくり
  • 【前編】看取りのいろは~在宅医療での看取り・死亡診断を多職種で振り返る~|医療法人おひさま会|荒 隆紀先生

    在宅医療を学ぶ

    【前編】看取りのいろは~在宅医療での看取り・死亡診断を多職種で振り返る~|医療法人おひさま会|荒 隆紀先生
  • 社会的処方×まちづくり いつだれキッチン

    在宅医療を学ぶ

    社会的処方×まちづくり いつだれキッチン

「開業・運営に役立つ」の新着記事

  • 訪問診療クリニック|医療事務の離職を防ぐポイント3選
    • 開業・運営に役立つ
    • 人事

    訪問診療クリニック|医療事務の離職を防ぐポイント3選

    • #運営
    • #人事
  • 訪問診療クリニック|医師の離職を防ぐポイント3選
    • 開業・運営に役立つ
    • 人事

    訪問診療クリニック|医師の離職を防ぐポイント3選

    • #運営
    • #人事
  • 高齢者施設診療の算定における診療報酬改定のポイント
    • 開業・運営に役立つ
    • 診療報酬

    高齢者施設診療の算定における診療報酬改定のポイント

    • #診療報酬
    • #制度
  • 電子帳簿保存法とは?訪問診療クリニックがおさえておくべきポイントを解説
    • 開業・運営に役立つ
    • 制度

    電子帳簿保存法とは?訪問診療クリニックがおさえておくべきポイントを解説

    • #運営
    • #DX
    • #制度

「DX」の新着記事

  • 紙カルテから電子カルテへ移行するメリットとは?導入の流れや費用も解説
    • 開業・運営に役立つ
    • DX

    紙カルテから電子カルテへ移行するメリットとは?導入の流れや費用も解説

    • #運営
    • #DX
  • 在宅医療機関の医療DXとは?事例やメリット、DXのポイントも紹介
    • 開業・運営に役立つ
    • DX

    在宅医療機関の医療DXとは?事例やメリット、DXのポイントも紹介

    • #DX
  • 訪問診療向け電子カルテの導入費用の相場は?運用コストなども解説
    • 開業・運営に役立つ
    • DX

    訪問診療向け電子カルテの導入費用の相場は?運用コストなども解説

    • #DX
    • #運営
    • #開業
  • 【2023年】IT導入補助金制度とは?対象や申請のスケジュールを解説
    • 開業・運営に役立つ
    • DX

    【2023年】IT導入補助金制度とは?対象や申請のスケジュールを解説

    • #DX
    • #制度