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【いまさら聞けないクリニックDXシリーズ】 電子カルテとレセコンの違いとは?

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【いまさら聞けないクリニックDXシリーズ】 電子カルテとレセコンの違いとは?

これから訪問診療クリニックの開業を考えている医師の中には、レセプト業務の経験がなく「電子カルテとレセコンって、何がどう違うの?」と疑問を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

開業準備のなかで、ICT環境の整備は避けて通れません。特に「電子カルテ」と「レセコン」の違いと役割を正しく理解しておくことは、日々の診療効率や、収益の安定にも直結する大切なポイントです。

今回は、レセプト業務の経験がない医師にもわかりやすく、電子カルテとレセコンの基本から、導入時に押さえておくべきポイントまでを丁寧に解説します。

電子カルテとは?

電子カルテは、患者さんの診療内容を記録・管理するツールです。紙カルテのデジタル版と考えるとイメージしやすいでしょう。

主な役割

  • 診察所見の記録
  • バイタルや経過の記録
  • 処方の指示やオーダー


訪問診療に特化した電子カルテでは、地図連携やルート管理、書類作成、多職種連携機能など、在宅医療ならではの機能が備わっていることが多いです。

インターネットを介して利用する「クラウド型」と呼ばれる電子カルテの場合は、ネット接続できるデバイス(PC・タブレット・モバイル)があればいつでもどこでも使用できるため、今や訪問診療には欠かせないツールとなっています。

電子カルテの普及率は?

厚生労働省の医療施設調査によると、2023(令和5)年10月時点での診療所における電子カルテ普及率は、55%となっており、増加は年々加速しています。
また、国としても、遅くとも2030年には、概ねすべての医療機関において、電子カルテの 導入を目指すとしています。

レセコン(レセプトコンピューター)とは?

レセコン(レセプトコンピューター)は、診療報酬請求(レセプト)に必要なデータを管理・出力するツールです。簡単に言えば、クリニックが保険者(国保や社保)に「これだけ診療しました、○○円ください」と請求するためのシステムです。

主な役割

  • 診療行為の点数計算(算定)
  • レセプトの作成・提出
  • 保険情報の管理
  • 請求ミスのチェック

レセコンの普及率は?

社会保険診療報酬支払基金のデータによると、令和5年7月時点で、診療所におけるレセコンの普及率は99.2%に達しており、ほとんどのクリニックがレセコンを導入している状況です。

電子カルテとレセコンの違い

つまり、医師などが「診療記録をする」電子カルテと、医療事務担当者が「診療報酬を請求する」レセコンは役割がまったく違うのです。

電子カルテとレセコンとの連携とは

電子カルテとレセコンは、それぞれ役割が異なるシステムですが、日々の診療や請求業務をスムーズに行うためには連携させて使うことが一般的です。

この連携には、大きく分けて 「一体型」 と 「連携型(別製品の組み合わせ)」 の2つのパターンがあります。

一体型

電子カルテとレセコンがひとつのシステムに統合されているタイプです。
同じ会社が開発・提供しており、データのやりとりがスムーズで、サポート窓口も一本化されているのが特徴です。しかし一体型のため、カルテ・レセコンだけを個別に変更しにくく、製品選定の自由度がやや低くなります。

連携型

電子カルテとレセコンが別々の製品で、それぞれを連携させて使用するタイプです。
必要に応じて、それぞれ自分に合った製品を選べるという自由度があります。

電子カルテとレセコンとの連携のメリット

電子カルテとレセコンが連携している場合、カルテに記録した診療内容が、自動的にレセコン側に転送され、レセプト作成に使われます。

  • 二重入力が不要に
  • 請求ミスの削減
  • レセプト作業の効率化

などのメリットがあります。

特に訪問診療では、外来診療に比べて算定方法が複雑で難易度が高いため、カルテとレセコンの連携が非常に重要です。

訪問診療の電子カルテなら「homis」がおすすめレセプト代行プランもあり初めての開業も安心!

訪問診療の現場では、日々の診療業務に加えて、レセプト業務といった事務作業の負担が大きくのしかかります。特に開業直後や事務体制が整っていないクリニックでは、「レセプト業務に不安がある」「正しく算定できているか分からない」といった声も多く聞かれます。

そんな悩みに応えるのが、訪問診療向けクラウド型電子カルテ「homis(ホーミス)」です。
homisは日本医師会が提供しているレセコンORCAと連携しています。

販売・サポート窓口は一本化。相談先に迷わない安心感と導入コスト削減を実現!

通常、カルテとレセプトが別システム(連携型)だと、それぞれの問い合わせ窓口が異なり、トラブルや不明点が発生した際に「どちらに相談すべきか分からない」といった事態が起こりがちです。

homisでは、カルテもレセプトも、同じ窓口で販売・サポートを提供しています。

  • 導入時の設定もワンストップで対応
  • トラブル時の問い合わせも一括対応
  • システム連携に関する調整不要


こうした一体型のサポート体制により、スタッフの負担軽減や導入後の運用の安定にもつながります。

算定業務に不安があっても大丈夫。「レセプト代行プラン」でミニマム開業も安心!

訪問診療の算定業務は複雑で、対応できる医療事務スタッフも限られており、採用も難しいのが現状です。homisには「レセプト代行プラン」もご用意しており、お客様のニーズに応じて算定業務を全て代行・一部代行など柔軟に対応しております。

  • 算定に関する知識がなく不安
  • 最低人数で開業したい


といった先生はぜひお気軽にご相談ください。

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在宅医療カレッジ編集部

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