- #運営
- #診療報酬
開設から概ね1年を迎える訪問診療クリニックの院長先生へ、行政による「新規個別指導」は避けて通れない重要なイベントです。多忙な業務の中、この指導を乗り切るための万全の準備はできていますか?
本記事では、新規個別指導の概要や指導で特にチェックされやすいカルテ記載のポイントを具体的に解説します。この機会に院内の体制を見直し、自信を持って指導に臨みましょう。
医療機関における「指導」「監査」とは?
医療機関における「指導」や「監査」は、行政が適切な診療がおこなわれているかをチェックする制度です。不適切な運営が認められた場合、「診療報酬の返還」や「保険医療機関の指定取消」といった厳しい処分につながるため、その対策はクリニック経営において非常に重要です。
新規個別指導とは?
新規開設されたクリニックが、保険診療等について定められている規則を理解しているか確認し、保険診療の質的向上と適正化を図ることを目的に実施されます。
概要は以下の通りです。
- 対象:新規開業の全ての保険医療機関 。
- 実施時期:保険医療機関指定後、概ね1年後を目途に実施されます。
- 形式:個別の面接懇談方式で行われます。
- 内容:対象患者10人分のカルテやレセプトなどが確認されます。
新規個別指導の全体の流れと対策スケジュール
新規個別指導は、通知→実施→結果通知→その後の対応まで以下の流れで進みます。
| 時期 | イベント | ポイント |
| 約1ヶ月前 | 厚生局から指導実施の通知 | |
| 1週間前 | 対象患者10人分のリストが届く |
|
| 当日 | 指導実施 |
|
| 1〜3カ月後 | 結果通知 |
|
指摘されやすいカルテ記載の重要ポイント
個別指導では、特に診療報酬の算定根拠となるカルテ記載が厳しくチェックされます。特に、高点数となる項目については、画一的な記載を避け、患者ごと/指導日ごとに変更することが望ましいです。
高点数となる項目の中でも「在宅療養指導管理料」はよく指摘される項目です。
以下に対策例の一部をご紹介します。
在宅療養指導管理料に関する注意点
「在宅療養指導管理料」のカルテ記載は診療報酬点数表にて以下のように記載され、カルテ記載が無い/不足している等を理由に診療報酬の返還を求められます。
| 【第2節第1款在宅療養指導管理料 通知11】 当該在宅療養を指示した根拠、指示事項(方法、注意点、緊急時の措置を含む。)、指導内容の要点を診療録に記載すること。 |
- 記載必須事項:在宅療養を指示した根拠、指示事項(方法、注意点、緊急時の措置を含む)、指導内容の要点を診療録に記載すること。
- ポイント:カルテには指導を受けやすくする/記載を忘れないという観点から下記例のようにSOAP記載とは別に記載することがおすすめです。

- 記載例:
在宅酸素療法指導管理料:
在宅酸素を行う根拠を記載
当日のSPO2:〇〇%
安静時〇L、動作時〇L、就寝時〇L
SPO2:〇〇%以上をキープ
開閉バルブの取扱いに注意
火気に気をつける
十分な食事摂取と適度な運動をこころがける
カニューレの洗浄をしましょう
極端な温度変化をさける
うがい、手洗いを励行すること
酸素吸入量に注意
上記項目はほんの一例です。カルテ記載についての注意点について詳しく知りたい方は【無料解説資料】新規個別指導完全攻略ガイドをダウンロードください。
>>無料ダウンロードはこちら
必読資料「新規個別指導完全攻略ガイド」のダウンロードを
新規個別指導は、日頃の意識と準備が結果を大きく左右します。
院長先生ご自身だけでなく、職員全員で取り組む姿勢が非常に重要です。
本記事で解説した内容は、指導対策のほんの一部です。
提出書類一式(カルテ、各種計画書、院内掲示など)の準備方法やカルテ記載の詳しい注意点、電子カルテ使用時の3原則と関連ガイドラインの遵守など、網羅的な対策を知りたい方は、ぜひ解説資料を御覧ください。
いますぐダウンロードして万全の対策を!
訪問診療クリニックにおける新規個別指導 完全攻略ガイドブック
この資料では、新規個別指導のより具体的な流れや、カルテ記載のポイント、当日準備する書類一覧などを網羅的に解説しています。
無料でダウンロードできますのでぜひお読みください。
>>無料ダウンロードはこちら
新規個別指導に不安がある方は micsコンサルティングへ
micsコンサルティングでは、在宅医療に特化したコンサルタントが新規個別指導をトータルでサポートします。訪問診療クリニックで事務長を歴任した経験者が伴走し、クリニックの不安を解消します。
本サービスの3つの強み
- 大規模法人事務長出身者による「実践的支援」
多くの個別指導の現場を経験したコンサルタントが、カルテ記載・施設基準・電子カルテ運用まで的確にアドバイスします。 - 本番さながらの「質疑応答シミュレーション」
想定外の質問にも対応できるよう、クリニックの運営体制に合わせた質疑応答訓練を実施。院長・事務スタッフが安心して当日に臨めます。 - 指導後も安心の「アフターフォロー」
改善報告書作成や自主返還の手続きまでサポート。指導終了後も継続して伴走します。
サービス提供の流れ

- 約1週間前:【書類チェック】提出物・カルテの確認、指摘されやすい点をアドバイス。
- 約3日前:【課題抽出・相談】管理・運営・経営課題の確認、各種相談対応。
- 前日:【最終確認】提出物の最終チェックと質疑応答シミュレーション。
- 約1〜3カ月後:【指導後フォロー】改善報告書作成支援や自主返還手続き支援を実施。
※遠隔地の場合はオンライン対応となる場合があります。
※電子カルテの仕様によっては提供が難しいケースもあります。
micsコンサルティングは、新規個別指導対策だけでなく、増収対策・医療法人化・採用など、幅広い経営課題にも継続支援が可能です。
これから訪問診療を始める先生方、開業間もない院長・事務長で不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。情報収集のみのご相談も歓迎いたします。







