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訪問看護ステーションの安定経営のための営業戦略とは?

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訪問看護ステーションの安定経営のための営業戦略とは?

この記事では、訪問看護ステーションの安定した経営のための営業戦略について、具体的な戦略立案方法やポイントを解説していきます。

この記事はこんな方におすすめ
  • 訪問看護ステーションの営業にお困りの方
  • 訪問看護ステーションの経営者/管理者の方
  • 訪問看護ステーションの開業をお考えの方
この記事を読むとこうなります
  • 訪問看護ステーションの営業活動の進め方がわかる
  • 訪問看護ステーションの営業戦略の立て方がわかる

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営業戦略とは

事業戦略を立てる際に不可欠な要素である営業戦略は、売上や利用者数などの具体的な目標達成を目指すために立案します。
ただし、数値目標だけでなく、その数値を達成する過程まで考えることが重要です。
効果的な営業戦略の策定は、事業成功のために不可欠です。

営業戦略策定の鍵:フレームワークの活用法

営業戦略を策定する際にどのように考えるか思考の手助けをしてくれるのが、フレームワークです。
フレームワークがないと重要な視点を見落としてしまい、本来求めていた目標からズレた戦略策定になってしまうリスクがあります。

さらに、戦略策定のヒントになるようなものがない中で一から検討するとなると戦略策定に時間がかかりすぎてしまい、実行が遅れる可能性があります。
営業戦略に関連するフレームワークですが、多数存在するためどのフレームワークを選択するかは、事業の種類や状況に応じて適切なものを選択する事が必要です。
また、最適な戦略を策定するには、複数のフレームワークを組み合わせることが推奨されています。

では、訪問看護事業ではどのフレームワークを選択するべきでしょうか?
一例として、以下に2つの具体的な例を挙げて、この疑問に答えていきます。

営業成功の秘訣:5W1Hフレームワークの効果的な活用法

5W1Hは、情報伝達やマーケティング戦略、商品開発に欠かせないフレームワークです。
訪問看護ステーションの営業戦略策定にも有効です。
このフレームワークを使う際には、以下の6つの視点で、戦略の策定や再構築を行います。

  1. 「Why」目的の設定:営業活動の目的を明確にする。
  2. 「When」機会の選定:効果的なタイミングを見極める。
  3. 「Where」場所の設定:活動の場所を決定する。
  4. 「Who」対象者の選定:ターゲットを選ぶ。
  5. 「What」提案できる価値の明確化:提供価値をはっきりさせる。
  6. 「How」コミュニケーション手段の選定:効果的なコミュニケーション方法を考える。


5W1Hの基本構成は「いつ(When)→どこで(Where)→誰が(Who)→何を(What)→なぜ(Why)→どのように(How)」です。
この基本構成の順番に従い情報を書き出すことで、内容を把握・認知しやすくなります。
しかし、最初の営業戦略立案時などは目的が明確になっていないことも多いため、なぜ(why)を最初に考えることから始めることをおすすめします。
フレームワークを使う際、順序にこだわりすぎず、各視点の意義を理解し活用することが大切です。
以下、私が実際に営業戦略を立案する際の方法を解説します。

第1ステップ:目標指向型営業戦略「目的の明確化」(Why)

営業戦略を練る際には、単なる売上増加や新規顧客の獲得にとどまらない深い洞察が求められます。
「我々はどのような事業運営を目指しているのか」、「理想とする事業所の姿は何か」といった根本的な目標に立ち返り、それに沿った営業を展開することが重要です。
営業活動を行うことが少ない医療職者にとって、営業というワード自体にあまり良い印象がないかもしれません。
目的を明確にすることでスタッフは、営業活動の意義を深く理解し、顧客との関係構築にも変化をもたらします。
営業活動を通して、顔の見える関係性や自分達のことを深く知ってもらうことで信頼関係の構築に繋がります。
信頼関係が醸成されることで報告や相談等の連携や提供するサービスの改善、向上にも寄与し、自分達が理想とする事業所運営を目指しやすくなります。
結果として、売上向上や新規顧客獲得へと自然に繋がるでしょう。

第2ステップ:タイミングの見極め「最適な機会の選択」(When)

営業活動のタイミングは、その効果を大きく左右します。
一回限りの接触や継続性のないアプローチでは、望む成果は得られません。
たとえば、年に数回しか会わない親戚との会話のように、期間が空きすぎると、関係構築が困難になります。
定期的なコミュニケーションや適切な期間を置いた再訪問計画が重要となります。
また、月間スケジュールや1日のタイムテーブルを考慮し、自分や顧客の都合がつきやすい時間帯を選ぶことが、落ち着いた対話と充実した時間の確保につながります。

第3ステップ:効率的なエリア選定「最適地域の特定」(Where)

営業エリアの選定においては、事業所の開設地域を中心に営業時間帯の交通渋滞発生状況なども考慮し、事業所から利用者宅までの所要時間を予測して決定します。
営業エリアを拡大しすぎてしまったり、交通状況を加味しない形をとってしまうと開設後の訪問サービスの時間管理が難しくなってしまうことや限られた時間での営業活動の効率も悪化してしまいます。

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第4ステップ:ターゲットの選定「最適対象者の特定」(Who)

訪問看護ステーションにおける営業活動には、多岐にわたる潜在的な営業先が存在します。
主な対象には、病院、訪問診療、障害相談支援事業所や基幹センター、居宅介護支援事業所、訪問看護事業所、様々な施設などがあります。
これらの候補の中から事業所の現状を考慮して優先順位を決め、ターゲットを選定することが不可欠です。
営業活動では広範囲にわたる関係構築が求められますが、日常の業務の中で営業に充てることができる時間やリソースは限られています。
そのため、以下の要素を総合的に考慮して、効果的な営業先の選定を行うことが重要です。

  1. 事業所の運営余力とリソース
  2. 医療と介護のサービス比率
  3. スタッフの専門性と能力
  4. 新規顧客との関係構築の可能性
  5. 既存顧客との関係強化
  6. 前回の営業活動からのフィードバック
  7. 事業所の目的や目標


これらの視点から最適な営業先を選び出し、効率的かつ成果の出やすい営業戦略を構築します。

第5ステップ:価値提案の明確化「解決策の具体化」(What)

効果的な営業においては、対話を通じて相手のニーズを理解し、適切な解決策を提案することが重要です。
これは専門的なスキルを要するため、十分な事前準備が不可欠です。
営業対象者の抱えるニーズや課題を事前に把握し、それに対する具体的な対策を準備することが求められます。
事前準備によって、形式的な営業から脱却し、自社の強みを活かしたパンフレットの作成や、営業先の潜在的な問題を事例に基づいて解説し、具体的な解決策を提示することが可能となります。
このアプローチは、双方にとって有意義な情報交換の場を提供します。
加えて、即答できない質問が出た場合には、後日フォローアップする方法も有効です。
このような対応は、学びの機会を提供してくれた相手への感謝を示すと同時に、より信頼の構築に繋がります。

第6ステップ:コミュニケーション手段の選択「適切なアプローチ方法」(How)

リストアップされた営業先に適したコミュニケーション手段の選定は、営業戦略の成功において欠かせません。
訪問看護業界では、主に以下の4つの営業方法が考慮されます。

  1. 直接営業(アポイントメント・飛び込み営業)
  2. 電話営業
  3. メール・FAXによる営業
  4. 営業勉強会・イベント・懇親会の開催または参加


一般的には直接訪問が基本ですが、勉強会やイベントの開催は、事業所への招待や別途会場の利用により集中的なコミュニケーションが可能となり、異なる視点からの理解や深い関係構築のチャンスを提供します。
新規顧客との関係構築には、アポイントメント設定やイベントへの招待を通じて、事業所の存在感を示し、関係構築のきっかけを作ります。一方で、既存の関係性を強化するためには、訪問時の顔見せや報告書の手渡しによる情報共有が有効です。
このような多様なコミュニケーション手段の選定と実施は、営業戦略の成果を大きく左右する要素となります。

営業成功の秘訣:SWOT分析の効果的な活用法

5W1Hの分析から導き出された要点を、さらに具体的な営業戦略に昇華させるためには、SWOT分析の採用が非常に効果的です。

SWOT分析は、事業所の内部的な強み(Strengths)と弱み(Weaknesses)、外部環境における機会(Opportunities)と脅威(Threats)を統合し、戦略を策定するための手法です。
たとえば、豊富な小児科経験を持つスタッフがいる事業所の強みと、近隣に小児科病床を持つ病院の存在という機会を組み合わせて考えます。
これらを基に、訪問看護ステーションが提供可能な小児看護の範囲を理解してもらうために、共同勉強会を開催するなどの具体的な戦略を立案することが可能です。
SWOT分析を行うことで、自社の強みを最大限に活かし、外部環境の機会を捉える戦略を検討できます。また、自社の弱みや外部環境の脅威に対しても、適切な対応策を立てることができます。このようにSWOT分析を用いることで、営業戦略はより実践的で効果的なものに進化します。

まとめ

本記事では、5W1HとSWOT分析を組み合わせた具体的な営業戦略の立案方法について、営業活動に必要な様々なステップを踏まえて解説しました。
今回取り上げたフレームワーク以外にも、多様な有効な手法が存在します。
PDCAサイクルを用いて定期的に戦略を見直し、状況に応じて修正することが営業成功の鍵となります。

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この記事を書いた人

山口 雄太

株式会社FOOTAGE 取締役/2014年看護師として脳神経外科病棟従事。2019年Footage訪問看護ステーション覚王山開設 。2020年Footage訪問看護ステーション守山開設管理者として従事 。2023年エリアサポーターを経て、経営支援事業部を立ち上げ。

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