次期診療報酬改定に向けた調査方針決定:在宅医療関係者が特に注目すべきポイント
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中央社会保険医療協議会の入院・外来医療等の調査・評価分科会は、次期診療報酬改定に向けて2025年度に行う調査の方針を決定しました。 厚生労働省は、この調査の方針に基づき、5月に調査票を配布し、8月には速報を公表する予定です。
今回の調査において、在宅医療に従事する方が特に注目すべき点は以下の内容が挙げられます。
入院中の要介護高齢者の退院後の生活支援業務の実態調査
入院する患者の高齢化が進み、要介護認定された患者や、入院を機に要介護申請が必要な患者が増加していることを踏まえ、退院に向けた要介護認定の区分変更、家族や施設との情報連携、ケアマネージャーとの共同指導等の業務実態や人員体制の状況等が調査されます。 また、独居や身寄りのない高齢者の入退院支援業務の実態も調査対象となります。
包括期医療を担う病院の地域における機能の実態調査
新たな地域医療構想における在宅医療等の連携機能の提供、地域の介護施設の協力医療機関となること、在宅療養患者の緊急入院の受け入れ等、高齢者の包括期の入院医療を担う病院が果たすことが期待される機能について調査が行われます。
かかりつけ医機能の推進に向けた取り組み
病院・診療所に対し、地域のかかりつけ医機能の向上に向けた取組(時間外診療、入退院支援、在宅医療の提供、介護サービスとの連携)や、人材育成の取組み、主治医意見書の作成状況、服薬の一元管理等の推進、24時間院内処方体制、逆紹介患者の受け入れ等に関する実態や人員体制についての調査が予定されています。
高齢者のポリファーマシー対策の現状調査
包括期機能を担う病院や診療所に対し、薬局と連携した取組の状況、薬剤師によるトレーシングレポートの診察前処方提案の活用状況、電子処方箋や全国医療情報プラットフォームを活用状況、「高齢者の医薬品適正使用指針」に基づく地域の関係者との協議の状況や研修の受講状況等について調査が行われます。
地域医療を支える役割を担う医療機関への調査
医療資源の少ない地域を支えることが期待される医療機関(地域医療支援病院、在宅療養支援診療所等)等に対し、外来・在宅診療の支援(常勤医師の派遣、代診医の派遣、D to P with N等のオンライン診療など)や人材育成(研修プログラムの運用など)について調査が行われます。
在宅療養患者など要配慮者の個別避難計画の策定・確保状況調査
平時からのBCP策定、企業等の協定締結、訪問診療体制の確保、在宅で使用する医療機器の保守管理体制等の計画策定・確保状況等について調査が行われます。
その他の調査項目
上記以外にも、今回の調査では以下の項目が調査されます。
- 看護職員・看護補助者の配置状況
- 多職種連携・タスクシフト/シェアの現状
- 病棟におけるICT等の活用状況
- 入院時の食費が食事の質や給食事業に与える影響
- 精神・身体合併症への対応状況
- 透析医療の質の向上に向けた取り組み
- 生活習慣病管理の現状
- 小児医療の充実に向けた取り組み
- 救急外来の応需体制
- 医師偏在対策(診療科偏在対策)
- 業務の簡略化
今後のスケジュール
厚生労働省は、5月に調査票を配布し、8月には速報を公表する予定です。
参考)厚労省|令和7年度調査の方針について(案)